いつもの海で見慣れない赤いロングボードに乗っている女性がひとりで入っていた。
サーフィンを始めて数年といったところか?やっと乗れるようなレベルのサーファーだった。来る波を一生懸命パドリングして波に乗っていた。
時間の経過とともに、サーファーの人数も増え(とはいえ、二桁ではない)彼女は、隅の方へウェイテングポジションを変えた。
その場所は、ウネリが入ってきて乗れそうな感じだが、チャンネルになっているので波はブレイクしない。
彼女は、必死にパドリングしてウネリを追いかけてもなかなか乗れない。
平日で、人も少なく腹前後の波で、しかも暖かい外気温の中で、、、なんか違う気がして、ボクは彼女に"ここに居ても波は崩れないよ。ここは、チャンネルだからもっと、こっち側じゃないと乗れないよ"と言った。彼女は、"あっ⁈ハイッ!ありがとうございます"。と言ってピーク近くに戻っていった。それから、再び波に乗ってたかは、定かではないが。。。
ボクは、その後、1時間くらい波乗りして休憩するためビーチに上がり休んでいた。そこへ、先程の赤いロングボードの女性も上がってきた。
"あっ!まだ入ってたんだ?なんて思いながらボーッと海を見てたら、彼女が板を置いてボクの所に向かって来た。
"先程は、海でアドバイスして頂き、お陰で楽しいサーフィンが出来ました。ありがとうございました。"と。。。
わざわざ、お礼を伝えに来るなんて、あまりにも律儀ではないか?
そんな彼女の謙虚な姿勢。。。猫背になってたボクの背筋がぴーんと伸びた。
ボクが忘れ掛けていたもの。。。思い出さしてくれた。いや、教えてくれたのだ。
ありがとうございました。